医師による「そけいヘルニア」情報サイト

ヘルニアネット
このサイトで取り上げるヘルニアについて ヘルニアについて
ヘルニアと聞けば椎間板ヘルニアを連想する方も多いでしょうが、ここでは腹部にできるヘルニア、特に成人のそけいヘルニア(脱腸)を中心に、情報提供します。

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プロフィール
十川康弘写真
上都賀総合病院外科 病院長
  千葉大学医学部臨床教授
 
専門医、医学博士、所属学会等〜
日本外科学会 指導医、専門医
日本消化器外科学会 専門医、指導医
日本消化器病学会 専門医、指導医
医学博士 ほか
 
医師としての想い
 
最近の日記/コラム
 

“ヘルニア”とは「本来あるべき位置から、はみ出ている状態」という意味です。

ヘルニアかも? 下のチェックシートで簡単に診断してみましょう。
重いものを持つ仕事が多い
下腹部に重苦しさがある
腹部に腫れがありときどき痛む
立っているときなど腹部(下図赤い丸)に腫れができる
入浴しているときに足の付け根に腫れができる
足の付け根あたりにふくらみが感じられる
上から見下ろして腹部・足の付根あたりに左右のふくらみの違いがある
  足の付根ってどこを指すの?
立った姿勢で両方の足の付け根のみぞ(図青い線)に4本指(人差し指から小指まで)をそろえて垂直に立ててあてがいます。
その4本の指と親指のはらで皮膚をひとつかみ握ります。
この場所が鼡径部です。(図赤い丸
 
そけいヘルニアとは?

「そけいヘルニア」とは、本来ならお腹の中にあるはずの腹膜や腸の一部が、多くの場合、そけい部の筋膜の間から皮膚の下に出てくる病気です。一般の方には「脱腸」と呼ばれている病気です。タイヤの弱くなった部分から内部のチューブが突き出ているのに似ています。

ではどうして40代以上の男性、重いものを持つ仕事が多い人がなりやすいのでしょうか。

そけいヘルニアになる原因と種類

 そけい部にはお腹と外をつなぐ筒状の管(そけい管)があり、男性では睾丸へ行く血管や精管(精子を運ぶ管)が、女性では子宮を支える靱帯が通っています。
 年をとってきて筋膜が衰えてくるとそけい管の入り口が緩んできます。お腹に力を入れた時などに筋膜が緩んで出来た入り口の隙間から腹膜が出てくるようになり、次第に袋状(ヘルニアのうといいます)に伸びてそけい管内を通り脱出します。
いったんできた袋はなくならず、お腹に力を入れるとヘルニアのうの中に腸など、お腹の中の組織が出てくるようになります。これを外そけいヘルニアといいます。
小児のヘルニアの全てと、大人の80%はこのタイプです。
また、腹壁には弱い場所があり、年をとってきて筋肉が衰えてくるとここを直接、押し破るようにして腹膜がそこから袋状にはみ出してそけい管内の脇に脱出します。これを内そけいヘルニアといいます。外観は外そけいヘルニアと変わりません。
中年以降の男性に多いようです。
そけい部の下、足への血管の脇へはみ出すヘルニアを大腿ヘルニアといいます。
ほとんどは高齢の女性で、50%は嵌頓で手術することになります。

そけいヘルニアになりやすい人


 そけいヘルニアは、乳幼児の場合はほとんど生まれたときからのものですが、成人の場合は小児のときから放置したものに加え、加齢により身体の組織が弱くなることが原因と考えられ、特に40代以上の男性に多く起こる傾向があります。
乳幼児でも中高年でもそけいヘルニア患者の80%以上が男性ですが、これは、そけい管のサイズが女性は男性より小さく、比較的腸が脱出しにくいためと考えられています。
また、40代以上では、そけいヘルニアの発生に職業が関係していることが指摘されており、腹圧のかかる製造業や立ち仕事に従事する人に多く見られます。便秘症の人、肥満の人、前立腺肥大の人、咳をよくする人、妊婦も要注意です。 米国ではそけいヘルニアで受診する人が年間80万人もいるといわれ、専門の外科医がいるほど一般的な病気です。日本では14万人と推定されていますが、多忙のため我慢していたり、「恥ずかしい病気」のイメージがいまだにあって、受診を渋っている潜在的な患者もかなり多いと推定されます。
(ただし40代以前の若い方、女性でも、そけいヘルニアになる可能性はあります。
下腹部への違和感、足の付根にふくらみなど感じられたら、まずは病院での検査をお勧めします)

日頃、通院中の病気や常用している薬はありませんか?

何かの病気で、医療機関へ通院している場合、その情報があれば診療がスムーズで安全です。もし可能であれば、主治医の診療情報提供書をご持参ください。診療情報提供書の作成は医師に義務づけられており、ご遠慮なく主治医にご相談ください。また当方から直接、請求することも可能です。
宛先 上都賀総合病院 外科 十川康弘 でお願いいたします。

薬の中には、血が止まりにくくなるものがあります。
アスピリン(バファリン)、ワーファリン、パナルジン、プラビックス、プレタール、ペルサンチン、エパデールやこれらと同成分の薬
これらの医薬品を飲んでいる方は術前の休薬が必要な場合があります。休薬の可否は、主治医と相談する必要があります。おくすり手帳などをご持参いただけると参考になります。

手術はしなくてはいけないの?

 手術以外に治療方法はありません。

 無症状でわずかな出っ張りの場合、注意しつつ経過を見ていくのが一般的です。
ただし、経過を見ていて治ることはありません。多くの場合時間の経過で大きくなり症状も出現します。年齢ともに他にも病気が現れることもありますので、元気で余裕のあるうちに手術で治すことをお勧めします。

手術の流れはこちら

医療費は、片側のそけいヘルニアでダイレクトクーゲル法を行った場合、自己負担割合3割の方で約8万円前後となります。すべて健康保険が利きますので、必ず保険証をご持参ください。(診療の内容によっては増減することがあります)

仕事の休業期間は?

仕事の種類によります。デスクワークは、3〜4日後、立ち仕事の場合約1週間後、重荷を持つ仕事の場合約2週間後からが目安です。車を安全に運転できるのは1週間後と考えています。手術当日は他の方法でご来院ください。休業のための診断書は、必要な期間で発行いたします。

術後についてはこちら

  不快感や不便をがまんしながら生活するより、安心した生活を送りませんか?
ご不安などおありだと思います。一度お問い合わせ、ご連絡下さい。
 
 
ヘルニア専門外来 毎週水曜日 午前9時から11時 午後1時から3時半
一般外科外来 毎週金曜日 午前9時から11時
          第1、3、5土曜日 午前9時から11時
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上都賀総合病院
 0289-64-2161

  tenriver@a2.rimnet.ne.jp

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